「安定してるように見えて、給料は上がらないぞと言われた」 「泊まりの勤務で体を壊す、とも言われた」 「そして、一度入ったら外に出られない、とも」
言われた3つを、言い返せないままメモに書き出している。6つの関心の形でいちばん近い業界を探すと、出てくるのは乗り物ではなく、ビルメンテナンス・施設管理です。
「鉄道・航空・海運はやめとけ」の中身は、だいたい5つです
| # | 言われていること | このデータで見えること |
|---|---|---|
| ① | 安定しているだけで、給料は上がらない | 求人票で確かめる |
| ② | 泊まり勤務や交代制で、体が持たない | 位置なら言える |
| ③ | 一度入ったら潰しが効かない | 近い業界なら挙げられる |
| ④ | あこがれで入ると、続かない | 満足の置きどころなら言える |
| ⑤ | 縦社会で、人間関係がきつい | 働いている人に聞く |
①の給料は求人票で確かめるもの、⑤の人間関係は働いている人に聞くものと分けます。「向き方」の値は、その仕事に就いている人たちの興味を見たものです。手を動かす・手順を回す・人と関わるなど、6つの方向に分けています。この先の見出しと本文では、これを「関心」と呼びます。
② 「体が持たない」——勤務の実態は測っていない。両立を重く見る度合いは真ん中より下
泊まり勤務がどれくらいあるかは、ここでは測っていません。求人票の勤務形態の欄を見るところです。鉄道・航空・海運の「私生活との両立」を大事にする度合いは、比較した37業界の中では下から13番目です。「労働安全衛生」は、37業界の下から10番目です。どちらも、その仕事をしている人が、何を仕事選びの軸に置いているかの数値です。
この業界で満足の中心に来ているのは、別の項目です。「私生活を最優先にしたい」という動機で入ると、この業界の平均とはずれます。 そこは、当たっている側の話です。私生活との両立は、仕事に求めるもの11項目の中で業界ごとの差がいちばん小さい項目で、どの業界の平均も大きくは離れていません。
③ 「潰しが効かない」——隣はビルメンテナンス、次が食品製造
鉄道・航空・海運にいちばん近いのはビルメンテナンス・施設管理で、食品製造もほとんど並びます。近い2つに、乗り物の業界は入っていません。実際に移れるかは、求人と経験しだいで、このデータの外です。
手を動かすことにも、決まった手順を回すことにも、関心が高い。 その並び方の業界が、ほかにもあります。そことの関心の形が近い、というのがここで言う近さです。「潰しが効かない」と言われるとき、多くは資格や社内の等級の話をしているように思います。関心の側から言えるのは、近い業界の名前までです。
④ 「あこがれだけでは続かない」——続くかは測っていない。報酬と認知を重く見る度合いは真ん中より上
鉄道・航空・海運で、報酬を大事にする度合いは、比較した37業界の中では上から12番目です。世の中から認められることを大事にする度合いは、37業界の上から10番目です。どちらも、真ん中より上にあります。
この業界で働く人の軸は、好きだという気持ちの外にも広がっています。 好き以外の軸が最初から複数あるなら、好きな気持ちが薄れたときにも、ほかの軸で仕事を見直せると思います。「やめとけ」と言う人が心配しているのは、好き以外の理由が1つも無いまま入ることかもしれません。
関心と、大事にするものの値で見ると、裁量や私生活を先に置く人に当たる
- 自分のやり方で少しずつ変えていきたい人。自分の裁量を重視する度合いは37業界で下から10番目です
- 私生活を最優先にして仕事を選びたい人
- 好きだという気持ちだけを、続ける燃料にしたい人
好き以外の軸を、最初から複数持っている人には、④は、大事にするものの側では当たりません。関心と、大事にするものの形で見て当たらないのは、次のような人です。
- 手順を、書かれたとおりに回すことに関心が向く人
- 機械や設備の状態を、自分の目と手で見ておきたい人
- 一つの手順の抜けを、そのまま誰かの危険として受け止める人
まとめ——いちばん近い隣は、乗り物の外にある
- 「潰しが効かない」は、近い業界なら挙げられる。いちばん近いのはビルメンテナンス・施設管理で、食品製造もほとんど並ぶ。実際に移れるかは求人と経験しだいで、このデータの外
- 「体が持たない」は、位置なら言える。私生活との両立を重く見る度合いは37業界で下から13番目、労働安全衛生を重く見る度合いは下から10番目
- 「あこがれだけでは続かない」は、満足の置きどころなら言える。報酬を大事にする度合いは37業界で上から12番目、認められることを大事にする度合いは上から10番目で、どちらも真ん中より上。この業界で働く人が好き以外の軸も持っていることは、満足の置きどころから言える
この業界に向けているのが、好きだという気持ちだけなのか、それ以外の軸もあるのか。ここが言えないと、「やめとけ」に反論できないまま、志望する気持ちだけが宙に浮きます。反論の材料になるのは、正しいかどうかより、こちらのほうです。「外に出られない」と言われても、興味の形でいちばん近い業界の名前は、乗り物の外に挙がります。近さは関心の形の話で、移りやすさではありません。
そこが決まったら、鉄道・航空・海運の転職エージェントの選び方へ。
関連ページ
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- ビルメンテナンス・施設管理は「やめとけ」と言われる——食品製造とほとんど並んで、最も近い業界
- 業界別の向き・不向き一覧——37業界を1枚の表で
鉄道・航空・海運が出てくる「向き方から探す」のページ
この記事の根拠
判定の元になった数値
このデータが測っているのは、その仕事をしている人の興味の向きと仕事で大事にしたいことです。年収・労働時間・年齢・求人の数は測っていません(→このサイトのデータについて)。
数値が高いほど、その方向への興味が強いことを示します。
業界平均(向き方)
| 業界 | 現実的 | 研究的 | 芸術的 | 社会的 | 企業的 | 慣習的 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 鉄道・航空・海運 | 3.50 | 2.98 | 2.43 | 3.47 | 3.01 | 3.48 |
| ビルメンテナンス・施設管理 | 3.37 | 2.81 | 2.30 | 3.30 | 2.82 | 3.37 |
| 食品製造 | 3.49 | 3.02 | 2.62 | 3.18 | 2.93 | 3.33 |
| 警察・消防・自衛隊 | 3.43 | 3.04 | 2.18 | 3.75 | 3.13 | 3.47 |
| 臨床検査・医療技術 | 3.76 | 3.36 | 2.59 | 3.78 | 2.79 | 3.47 |
| 製造技能(金属加工) | 3.32 | 2.99 | 2.47 | 2.74 | 2.67 | 3.07 |
| 組立・生産ライン | 3.52 | 2.83 | 2.45 | 2.65 | 2.64 | 3.07 |
| 化学・素材・日用品製造 | 3.44 | 3.03 | 2.82 | 2.82 | 2.85 | 3.11 |
| 社内SE | 3.47 | 3.31 | 2.60 | 3.22 | 3.10 | 3.19 |
| 物流・ドライバー | 3.18 | 2.61 | 2.40 | 2.87 | 2.54 | 3.20 |
| 管理部門(課長級) | 3.25 | 3.12 | 2.32 | 3.73 | 3.78 | 3.58 |
| 士業 | 2.60 | 3.26 | 2.26 | 3.86 | 3.49 | 3.50 |
| コンサル | 2.89 | 3.19 | 2.65 | 3.49 | 3.63 | 2.69 |
太字は、比較した37業界の中での最高・最低です(0.01以内の差は同率として扱っています。手を動かして形にする向き方の最高は、表に無い農林水産 3.77 と、臨床検査・医療技術 3.76 の同率です)。
決まった手順を正確に回す向き方の順位(37業界の中で):最も高いのは管理部門(課長級)3.58、2番目が士業 3.50、3番目が鉄道・航空・海運 3.48。最も低いのはコンサル 2.69 で、幅は 0.89 です。
手を動かして形にする向き方の順位(37業界の中で):鉄道・航空・海運 3.50 は9番目です。最も高いのは農林水産 3.77 と臨床検査・医療技術 3.76 で、差が 0.01 のため同率の1位です。最も低いのは士業 2.60 で、幅は 1.17。
仕事価値観(鉄道・航空・海運・11項目)
| 項目 | 値 | 37業界での位置 |
|---|---|---|
| 専門性が積み上がること | 3.67 | 上から17番目 |
| 達成感(やり遂げた手応え) | 3.43 | 中位 |
| 自己成長 | 3.43 | 中位 |
| 雇用や生活の安定性 | 3.33 | 上から9番目 |
| 良好な対人関係 | 3.31 | 中位 |
| 奉仕貢献 | 3.25 | 中位 |
| 自律性(自分の裁量で決められること) | 3.23 | 下から10番目 |
| 社会的認知 | 3.20 | 上から10番目 |
| 私生活との両立 | 3.19 | 下から13番目 |
| 労働安全 | 3.09 | 下から10番目 |
| 報酬 | 3.04 | 上から12番目 |
達成感 3.43 と自己成長 3.43 は同じ値なので、上位3項目は「専門性・達成感・自己成長」の3つになります。
私生活との両立の幅について:11項目の中で、業界ごとの差がいちばん小さいのが私生活との両立で、幅は 0.70 です(最高は士業 3.52、最低は警察・消防・自衛隊 2.82)。
労働安全の順位(37業界の中で下から):物流・ドライバー 2.78 / 警察・消防・自衛隊 2.83 / 製造技能(金属加工)2.87 / ビルメンテナンス・施設管理 2.87 / 農林水産 2.88 / 建設技能・職人 2.98 / 臨床検査・医療技術 3.02 / 化学・素材・日用品製造 3.02 / マスコミ・放送・出版 3.07 / 鉄道・航空・海運 3.09(下から10番目)。
この11項目は「その仕事をしている人が、何をどれだけ重視しているか」の数値です。報酬は実際の給与額ではなく、私生活との両立も実際の休日数や勤務形態ではありません。労働安全も、実際の事故率ではありません。
満足の1位について:この業界で最も高いのは専門性が積み上がること 3.67 で、37業界では上から17番目です。「何が積み上がるのか」は鉄道・航空・海運の転職エージェントの選び方へ。職種ごとの割り方は鉄道・航空・海運に向いてる人へ。
近い業界の出し方:上の表の6つの向き方を業界どうしで見比べ、離れ方が小さい順に並べたものです。鉄道・航空・海運に最も近いのがビルメンテナンス・施設管理 0.374 で、食品製造 0.388 とは差 0.014 でほとんど並びます。
鉄道・航空・海運に含めた職業:パイロット/航海士/船舶機関士/電車運転士/鉄道車掌/空港グランドスタッフ/駅務員/鉄道運転計画・運行管理/客室乗務員/航空整備士/鉄道車両の設計・開発の11職業の平均です。
このデータに含まれていないもの:収入・手当・泊まり勤務や交代制の実態・労働時間・休日数・求人数・年齢構成・必要な免許や資格の取得条件・各社の採用基準・安全に関する実績・職場ごとの上下関係。
出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)