クリエイティブに向いてる人、「文系の仕事」は半分——表現する向きは37業界で1位

この記事の見出し(11項目)

「センスがある人だけの世界だと思っている」 「デザイナーと編集とライター、どれが自分に近いのか分からない」 「手を動かすのは好きだが、絵は描けない」

「向いている人=センスがある人」という説明しか出てこない。その説明では、12の職種を分けられません。


30秒でわかること

37業界の中で高い
表現する1位
37業界の中で低い
決まった手順を正確に回す35位

年収・労働時間・求人数は測っていません。読み方

自分の手で形にしたものが、そのまま評価になる人

それに耐えられる人が、12職種すべての土台にいます。そのうえで、4つに分かれます。

  • 実物と工程を扱いたい人
  • 作ることに集中したい人
  • 企画から関わりたい人
  • 正確に伝えたい人

12職種の最低でも、表現する向きはマーケティングの平均より上

12職種を並べたとき、いちばん割れたのは「手を動かすことへの向き方」でした。向き(向き方)とは、その職業に就いている人が何に興味を持っているかの方向です。最も高いのはインダストリアルデザイナー、最も低いのは広告デザイナー。その差は、業界どうしを比べたときより大きい。

インダストリアルデザイナーは、手を動かす向き方も、調べて突き止める向き方も、メーカー技術職の業界平均を大きく超えます。「クリエイティブ=文系の仕事」という括りが、この1職種で壊れます。

ただ、表現することが動機に無いなら、12職種のどれも合いにくいと思います。クリエイティブの「表現することへの向き方」は、比較した37業界で最も高い。はっきり高いと言えるのは、クリエイティブ、マスコミ・放送・出版、美容・理容まで。そこから下は横並びです。12職種の中で最も低いテクニカルライターでも、マーケティングの業界平均より上にあります。


形にする型、描く型、言葉と企画の型、伝える型

① 手を動かして、形にする型

インダストリアルデザイナー・映像編集者・商業カメラマンが、この型です。インダストリアルデザイナーは、手を動かす向き方も、調べて突き止める向き方も、12職種でいちばん高い。「作る」が、画面の中で完結しない。映像編集者と商業カメラマンも、手を動かす向き方が上位で同じ側にいます。

② 描く・作る型

イラストレーター・グラフィックデザイナーの型です。イラストレーターは、表現することへの向き方が12職種で最も高く、人を説得し動かす向き方は最も低い。人と関わる向き方も低いほうです。作ることに集中でき、通す作業の比重が小さい位置で、提案や合意形成が動機にある人には物足りなくなるかもしれません。

③ 言葉と企画の型

雑誌編集者・コピーライターは、ここに入ります。雑誌編集者は、人と関わる向き方も、人を説得し動かす向き方も、12職種でいちばん高い。イラストレーターとは、人を動かす向き方で大きく離れます。「クリエイティブ職は人と関わらない」が、いちばん当てはまらない側です。

コピーライターは、調べて突き止める向き方が高い。書く前に調べることに比重が置かれる形です。

④ 伝える型

テクニカルライターです。表現することへの向き方は12職種で最も低い。代わりに、決まった手順を回す向き方が、Webデザイナーとほとんど並んで最も高い。 表現より、正確に伝えることが中心にあります。「作りたいが、決まった型があるほうが力を出せる」という組み合わせに、いちばん近い職種だと思います。


完成したものは、手に取れますか

取れてほしいなら①。画面の中でいいなら②です。

  • 他人を巻き込む作業が面白いなら③。邪魔だと感じるなら②
  • 正解が決まっている仕事を楽だと感じるなら④。つまらないなら①②③

まとめ——形にする・描く・言葉と企画・伝える

  • 手を動かす向き方が大きく割れる。37業界の幅を超える
  • インダストリアルデザイナーは、手を動かす向き方も調べる向き方も、メーカー技術職の業界平均を超える。「文系の仕事」という括りが壊れる
  • 業界としては表現への向き方が、37業界の最高。この向き方がはっきり高いのは、37業界のうち3業界だけ

表現が動機にあるかが先で、4つのどれかは後です。ここを飛ばしてセンスの有無から入ると、どの型を勧められても、選んだ理由が言えないままになります。

4つのどれかが決まったら、クリエイティブの転職エージェントの選び方へ。


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この記事の根拠

数値の内訳をひらく

数値が高いほど、その方向への興味が強いことを示します。

1位37位現実的6位(3.58)研究的11位(3.40)芸術的1位(3.93)社会的23位(3.41)企業的11位(3.33)慣習的35位(2.91)濃い点=上位4分の1(9位以内)
図:クリエイティブは37業界の中でどのあたりか(左が1位、右が37位)

クリエイティブの職業別(向き方)

職業現実的研究的芸術的社会的企業的慣習的
インダストリアルデザイナー4.424.214.253.633.582.42
映像編集者3.953.444.203.673.222.89
商業カメラマン3.833.303.963.523.472.88
イラストレーター3.593.734.423.142.982.69
テクニカルライター3.593.113.563.373.113.22
インテリアデザイナー3.583.253.713.463.323.03
Webデザイナー(Web制作会社)3.563.413.653.203.263.20
グラフィックデザイナー3.563.284.203.333.333.05
雑誌編集者3.353.513.843.863.682.91
ファッションデザイナー3.253.083.863.103.372.94
コピーライター3.213.523.863.523.502.74
広告デザイナー3.113.003.673.163.182.91

表の太字はクリエイティブ12職種の中での最大・最小であって、37業界での順位ではありません。

業界平均:現実的3.58/研究的3.40/芸術的3.93/社会的3.41/企業的3.33/慣習的2.91。上の12職種の平均です。

芸術的が 3.5 を超える業界(37業界)

業界芸術的
クリエイティブ3.93
マスコミ・放送・出版3.70
美容・理容3.60
(4番目)マーケティング3.22

比較に使った37業界の幅:手を動かすことは 農林水産 3.77(臨床検査・医療技術 3.76 と同率)←→ 士業 2.60 で 1.17。12職種の幅 1.31 はこれを超えます。

比較に使った業界平均:メーカー技術職は 現実的3.61/研究的3.54、マーケティングの芸術的は 3.22。メーカー技術職の 3.61/3.54 は37業界の最高値ではありません(現実的の最高は農林水産 3.77 と臨床検査・医療技術 3.76 の同率、研究的の最高は研究職 4.14)。ここで比べているのは、インダストリアルデザイナー1職種とメーカー技術職の業界平均です。

仕事価値観(上位3項目):専門性 4.02/達成感 3.94/自己成長 3.73(自律性 3.72 と同率)。

業界間の距離:マスコミ・放送・出版 0.467、美容・理容 0.817、マーケティング 0.931。

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)