柔道整復師に向いてる人、「自分の工夫」は下側——関係を重く見る度合いは1位

「自分の仕事をどう見ているか」を聞いた調査(厚生労働省 job tag)の値です。読み方

「柔道やスポーツをやっていた人が向いている、と書いてある」

「自分のやり方を作っていける人だ、とも言われる」

「人に感謝される仕事だから、そこに喜びを感じる人、という説明もある」

どれも資格を取る前の話で、6つのどれを選ぶかまで下りてこない。挙がる5つを、6職業の並びに下ろしてみます。


「柔道整復師に向いてる人」の中身——手順の向きは、作業療法士より上

#言われていることこのデータで見えること
①柔道やスポーツをやっていた人働いている人に聞く
②自分なりのやり方や工夫を作っていきたい人同じ業界の6職業の中では下側に出ます
③感謝されることが力になる人向き方なら言える
④医療系の国家資格だから、作業療法士と似た人が向いている向き方なら言える。ただし逆側
⑤技術を一生積み上げていきたい人もう一方の職業のほうが当てはまります

③④の判定語「向き方なら言える」の向き(向き方)には、感謝されるかどうかも、作業療法士と似ているかどうかも入っていません。入っているのは、いま柔道整復師でいる人の関心と、何を重く見ているかの並びだけです。

比べている相手は、リハビリ・治療に分類した6つの職業です。柔道整復師のほかに、作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士・あんまマッサージ指圧師・はり師きゅう師が入ります。理学療法士は医療・介護・保育のほうに数えているため、この6つには入っていません。

目の前の相手と続く関係を作れることを、仕事の手応えの中心に置いている人。まわりと良い関係でいられることを大事にしている度合いは、6職業で最も高く出ています。自分なりのやり方を組み立てていくことを一番の楽しみにしている人は、並びとずれます。表現する向き方は、6職業の下から3番目です。

① スポーツをやっていた人——手を動かす向きは、6職業で3番目

競技の経験も、体力も、身体にかかる負担も、測っていません。

手を動かして形にする向き方は、6職業の上から3番目です。上には作業療法士と視能訓練士が来ます。

これは身体の強さではなく、関心の向きです。何をどれだけ動かすかは、現場で確かめる話になります。

② 自分の工夫を作りたい人——表現する向きは、下から3番目

表現する向き方は、6職業の下から3番目です。上にいるのは作業療法士で、はり師・きゅう師、言語聴覚士がそれに続きます。

決まった順番のとおりに進めるほうが落ち着く人にとって、この位置は追い風の側だと思います。

③ 感謝が力になる人——役に立つ重みは、言語聴覚士と並んで上端

社会や人の役に立つことを大事にしている度合いでは、言語聴覚士とこの職業が、ほぼ同じ高さで上端に並びます。

ただし、この項目は6職業がそろって高い側にあります。最も低い視能訓練士との開きは、狭い範囲に収まります。ここで6職業が分かれるのは、別の項目のほうです。

まわりと良い関係でいられることを大事にしている度合いは6職業で最も高く、下端の言語聴覚士とははっきり離れます。

どちらも「どれだけ大事にしているか」の値です。

5つの言い分のうち、6職業の中でこの職業を上端に押し上げたのは、この関係の項目だけでした。

④ 「作業療法士と似た人」——満足の重みは、9対2に分かれる

作業療法士のほうが上に出るのは、手を動かして形にする向き方・表現する向き方と、人に向かう2つの向き方です。柔道整復師のほうが高いのは、調べて突き止める向き方と、決まった手順を正確に回す向き方です。

ここだけ見ると、作業療法士のほうが広く見えます。ただし、高いほうが優れているという意味ではありません。

満足の置きどころは、反対に振れます。11のうち9つは柔道整復師のほうが高く、作業療法士が上回るのは雇用や生活の安定性と報酬の2つです。

同じ国家資格に見えても、上下ではなく、逆を向いていました。

⑤ 一生積み上げたい人——専門性の重みは、はり師・きゅう師に次ぐ

専門性が積み上がることを大事にしている度合いで最も高いのは、はり師・きゅう師です。柔道整復師は上から2番目で、あんまマッサージ指圧師と同じ値です。

自分で決められることも、やり遂げた手応えも、上に来るのは同じ職業です。ただし、どちらも差は小さい範囲です。

積み上げを軸に選ぶなら、この6職業の中でははり師・きゅう師のほうが当てはまります。何が身につくかは、そこで働いている人に聞くほうが早いです。


興味の向き——リハビリ・治療の6職業の中では、決まった手順を正確に回すが1位

手を動かす
3位
調べて突き止める
3位
表現する
4位
人と関わる
5位(同率2)
人を動かす
3位
決まった手順を正確に回す
1位

これは同じ業界の職業の中での順位です。ごくわずかな差は同率として数えています。

満足の置きどころ——いちばん高いのは専門性

1位
専門性
2位
自律性
3位
自己成長

これは、その職業に就いている人が何を大事にしているかです。

まとめ——「作業療法士と似た人」は逆、専門性の重みは2番目

  • 「感謝されることが力になる人」は、向き方なら言える。ただし社会や人の役に立つことは6職業がそろって高く、分かれるのは良好な対人関係のほう。そこは6職業で最も高い
  • 「作業療法士と似た人」は向き方なら言える。ただし逆側。6つの向き方は4対2で作業療法士、満足の置きどころは11のうち9つが柔道整復師
  • 「技術を一生積み上げたい人」は、同じ6職業ならはり師・きゅう師のほうが当てはまる。専門性も、自分で決められることも、やり遂げた手応えも、上に来るのはそちら

積み上げの側で選ぶのか、関係の側で選ぶのか。そこが決まっていれば、6つのどれを選んでも大きくは外れません。

エージェントの選び分けは、リハビリ・治療の転職エージェントの選び方にまとめました。


この記事の根拠

この職業の数値をひらく

比べている相手:リハビリ・治療に分類した6職業(柔道整復師・作業療法士(OT)・言語聴覚士・視能訓練士・あんまマッサージ指圧師・はり師・きゅう師)。本文の「最も」「上から◯番目」「下から◯番目」「上端」「下端」は、すべてこの6職業の中での順位です。他の業界や、job tag 全体の中での順位ではありません。理学療法士は「医療・介護・保育」に入れているため、この6職業には含めていません。

項目回答の平均が高い順(左から)注
①で使った値——手を動かして形にする(現実的)・高い順作業療法士 3.67視能訓練士 3.61柔道整復師 3.36はり師・きゅう師 3.18言語聴覚士 3.14あんまマッサージ指圧師 2.92
②で使った値——表現する(芸術的)・高い順作業療法士 3.27はり師・きゅう師 3.02言語聴覚士 2.73柔道整復師 2.65あんまマッサージ指圧師 2.42視能訓練士 2.05
③で使った値——奉仕・貢献(社会や人の役に立つことを大事にしている度合い)・高い順柔道整復師 3.78言語聴覚士 3.77作業療法士 3.68あんまマッサージ指圧師 3.62はり師・きゅう師 3.61視能訓練士 3.55上の2つの差は 0.01 なので同率として扱っています。最も高い値と最も低い値の開きは 0.23 です。
③で使った値——良好な対人関係・高い順柔道整復師 3.78視能訓練士 3.70あんまマッサージ指圧師 3.58はり師・きゅう師 3.55作業療法士 3.47言語聴覚士 3.27最も高い値と最も低い値の開きは 0.51 です。

④で使った値——柔道整復師と作業療法士(6領域の突き合わせ):作業療法士のほうが高いのは、手を動かして形にする(3.67/3.36)・表現する(3.27/2.65)・人と関わる(4.24/4.08)・人を説得し、動かす(3.44/3.17)の4つ。柔道整復師のほうが高いのは、調べて突き止める(3.57/3.49)・決まった手順を正確に回す(3.44/2.96)の2つです。

④で使った値——柔道整復師と作業療法士(仕事価値観11項目の突き合わせ):柔道整復師のほうが高い9項目=達成感 3.88/3.47、自律性 3.98/3.49、専門性 4.07/3.95、自己成長 3.97/3.60、社会的認知 3.37/3.12、奉仕・貢献 3.78/3.68、良好な対人関係 3.78/3.47、労働安全 3.86/3.25、私生活との両立 3.59/3.26。作業療法士のほうが高い2項目=雇用や生活の安定性 3.61/2.90、報酬 3.00/2.56。内訳は 9対2 です。

項目回答の平均が高い順(左から)注
⑤で使った値——専門性が積み上がることを大事にしている度合い・高い順はり師・きゅう師 4.19柔道整復師 4.07あんまマッサージ指圧師 4.07視能訓練士 4.02言語聴覚士 4.00作業療法士 3.95柔道整復師とあんまマッサージ指圧師は同値です。
⑤で使った値——自律性・高い順はり師・きゅう師 4.03柔道整復師 3.98あんまマッサージ指圧師 3.87言語聴覚士 3.66視能訓練士 3.52作業療法士 3.49
⑤で使った値——達成感・高い順はり師・きゅう師 3.92柔道整復師 3.88あんまマッサージ指圧師 3.69視能訓練士 3.61作業療法士 3.47言語聴覚士 3.41

順位の数え方:同じ値には同じ順位を与えています。0.01以内の差は同率として数え、それより大きい差だけを順位として読んでいます。 達成感の 3.92 と 3.88 の差は 0.04、自律性の 4.03 と 3.98 は 0.05 ちょうど、専門性の 4.19 と 4.07 は 0.12 です。

このデータに含まれていないもの:売上・給与・年収・開業にかかる費用や資金・保険の適用範囲や制度の見通し・求人の数や需給・院の数・労働時間・休日数・身体の負担・競技経験の有無・資格取得の難易度や合格率・年齢構成・院ごとの違い。「専門性」「自律性」「達成感」「奉仕・貢献」「良好な対人関係」「雇用や生活の安定性」「報酬」は、いずれも「どれだけ大事にしているか」の値で、実際の金額や勤務の実態ではありません。能力・スキルも測っていないので、「務まるかどうか」もこのデータでは答えられません。この記事は、施術の内容や効果、利用される方の状態について一切何も述べていません。

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構/当サイトの取得日 2026年8月13日)