電気工事士に向いてる人、「作る手応え」は下側——達成感を重く見る度合いは下半分

「自分の仕事をどう見ているか」を聞いた調査(厚生労働省 job tag)の値です。読み方

「ものづくりが好きなら向いている、と勧められた」

「手に職がつくから、腕一本で立てるとも書いてある」

「センスは要らない、決まったとおりにやる仕事だ、という言い方もある」

職人という言葉でひとまとめにされていて、この資格の話まで下りてこない。職人という括りを5つにほどいて、20職業の並びで見ます。


「電気工事士に向いてる人」の中身——専門性の重みは、この職業の1位

#言われていることこのデータで見えること
①ものづくりが好きで、作り上げた手応えがほしい人同じ業界の20職業の中では下側に出ます
②センスや発想は要らない、決まったものを正しく扱いたい人向き方なら言える
③現場をまとめて、人に指示を出す側へ回りたい人向き方なら言える。ただし別の項目
④生活のリズムを崩さずに、長く続けたい人求人票で確かめる
⑤手に職をつけて、専門性を積み上げたい人もう一方の職業のほうが当てはまります

「向き方」(②③の判定語)は、いまこの資格で働いている人の関心が6つの領域のどこに厚いかを、建設20職業の中で見た言葉です。センスの有無も、人をまとめる力も、この言葉の中には入れていません。

比べている相手は、建設技能・職人に分類した20の職業です。電気工事士のほかに、大工・型枠大工・鉄筋工・鉄骨工・とび・建設機械オペレーター・建設土木作業員・左官・建築板金・サッシ取付・内装工・建築塗装工・防水工・配管工・送電線工事・解体工・造園工・測量士・CADオペレーターが入ります。

表現する向き方は、20職業で下から5番目です。決められた形のとおりに収めることが苦にならない人は、この並びの側にいます。やり遂げた手応えの重みは、20職業の上から13番目です。作り上げた手応えそのものを選ぶ理由にしている人は、この並びからは外れます。

① 手応えがほしい人——達成感の重みは、20職業で13番目

やり遂げた手応えを大事にしている度合いは、20職業の上から13番目です。できることが増えていくことを大事にしている度合いは、さらに下です。

上にいるのは造園工と大工です。そこから10の職業をはさんだ先が、この職業です。ただし、作る仕事ではないという意味ではありません。

② センスは要らない——表現する向きは、下から5番目

表現する向き方は、20職業の中で下から5番目です。

いちばん上は造園工で、そこからはかなり下がった位置です。すぐ上の配管工とも、すぐ下のとびとも、ほとんど並んでいます。決まった形に収める側にいる、という言い分は、向き方なら言えます。

③ 指示を出す側へ——説得の向きは、20職業の中ほど

人を説得し、動かす向き方の上位に並ぶのは、大工・測量士・建築板金・造園工です。電気工事士は、20職業の中ほどです。

代わりに上へ出るのは、外からどう見られるかを大事にしている度合いのほうです。20職業の上から5番目です。

これは「どれだけ大事にしているか」の値です。

④ リズムを崩さずに——両立の重みは、20職業の中ほど

労働時間も、休日も、現場の入り時間も、求人票で確かめる側です。

私生活との両立を大事にしている度合いは、20職業の中ほどにあります。

⑤ 積み上げたい人——専門性の重みで、上端は送電線工事

外と比べると中ほど、内側で比べるといちばん上。

専門性が積み上がることを大事にしている度合いで、電気工事士は上から8番目です。すぐ上の型枠大工とは差が小さく、同率として数えると7番目です。上端に立つのは送電線工事です。

ただし、この職業の満足の置きどころを自分の中だけで並べると、いちばん上に来るのは専門性です。何が身につくかまでは、測っていません。


興味の向き——建設技能・職人の20職業の中では、人と関わるが6位

手を動かす
9位
調べて突き止める
12位(同率3)
表現する
16位
人と関わる
6位
人を動かす
9位
決まった手順を正確に回す
9位(同率3)

これは同じ業界の職業の中での順位です。ごくわずかな差は同率として数えています。

満足の置きどころ——いちばん高いのは専門性

1位
専門性
2位
達成感
3位
自律性

これは、その職業に就いている人が何を大事にしているかです。

まとめ——「作る手応え」は下側、専門性の重みは送電線工事が上

  • 「ものづくりの手応え」は、20職業に並べると下側に出る。やり遂げた手応えは上から13番目、できることが増えていくことはさらに下
  • 「指示を出す側へ回りたい」は向き方なら言える。ただし上に出るのは別の項目。人を説得し、動かす向き方は中ほどで、上に来るのは外からどう見られるかを大事にしている度合い
  • 「専門性を積み上げたい」は、同じ20職業なら送電線工事のほうが当てはまる。電気工事士は上から8番目で、すぐ上の型枠大工を同率として数えると7番目。ただしこの職業自身の満足の置きどころの中では、専門性がいちばん上に来る

作り上げる手応えの側で選ぶのか、返ってくるものの側で選ぶのか。ものづくりが好きかどうかでは、この2つは分かれません。

その差の伝え方まで書いたのは、建設技能・職人の転職エージェントの選び方のほうです。


この記事の根拠

この職業の数値をひらく

比べている相手:建設技能・職人に分類した20職業(電気工事士・測量士・CADオペレーター・大工・型枠大工・鉄筋工・鉄骨工・とび・建設機械オペレーター・建設土木作業員・左官・建築板金・サッシ取付・内装工・建築塗装工・防水工・配管工・送電線工事・解体工・造園工)。本文の「上から◯番目」「下から◯番目」「中ほど」「下半分」は、すべてこの20職業の中での位置です。37業界の平均や、job tag 全体の中の順位ではありません。

項目回答の平均が高い順(左から)注
①で使った値——達成感(やり遂げた手応えを大事にしている度合い)・高い順造園工 3.97大工 3.96送電線工事 3.84左官 3.77建築板金 3.76内装工 3.73建築塗装工 3.68配管工 3.64型枠大工 3.63CADオペレーター 3.60鉄筋工 3.59建設機械オペレーター 3.59電気工事士 3.54測量士 3.51とび 3.45サッシ取付 3.43防水工 3.39鉄骨工 3.31解体工 3.21建設・土木作業員 2.97
①で使った値——自己成長・高い順の上位と、電気工事士の位置型枠大工 3.76大工 3.75送電線工事 3.65配管工 3.56CADオペレーター 3.50建築板金 3.49測量士 3.49左官 3.45建設機械オペレーター 3.43造園工 3.43建築塗装工 3.42とび 3.36鉄骨工 3.35鉄筋工 3.33電気工事士 3.33内装工 3.33解体工 3.23サッシ取付 3.22防水工 3.17建設・土木作業員 2.84電気工事士は鉄筋工・内装工と同値で、3職業が並びます。
②で使った値——表現する(芸術的)・低い順解体工 2.25送電線工事 2.50建設・土木作業員 2.55とび 2.56電気工事士 2.59配管工 2.61建設機械オペレーター 2.73鉄骨工 2.78測量士 2.79サッシ取付 2.80内装工 2.83型枠大工 2.85防水工 2.86鉄筋工 2.87建築板金 2.94建築塗装工 3.10大工 3.16左官 3.22CADオペレーター 3.22造園工 3.66配管工 2.61 とは 0.02 差、とび 2.56 とは 0.03 差です。
③で使った値——人を説得し、動かす(企業的)・高い順大工 3.16測量士 3.14建築板金 3.06造園工 3.03CADオペレーター 2.99建築塗装工 2.97サッシ取付 2.96鉄筋工 2.95電気工事士 2.91型枠大工 2.88左官 2.88配管工 2.88送電線工事 2.88解体工 2.86防水工 2.83建設機械オペレーター 2.82建設・土木作業員 2.82鉄骨工 2.74とび 2.66内装工 2.65すぐ下に 0.03 差で4職業が並びます。電気工事士より上にいるのは8職業です。
③で使った値——社会的認知(外からどう見られるかを大事にしている度合い)・高い順の上位6大工 3.28送電線工事 3.10型枠大工 3.07建築板金 3.06電気工事士 2.96鉄骨工 2.93(最も低いのは建設・土木作業員 2.35)
④で使った値——私生活との両立・高い順大工 3.51CADオペレーター 3.36造園工 3.30建築板金 3.29建築塗装工 3.19建設機械オペレーター 3.14サッシ取付 3.10内装工 3.10電気工事士 3.08送電線工事 3.07左官 3.04鉄筋工 3.03型枠大工 3.02配管工 3.00測量士 2.95とび 2.93建設・土木作業員 2.92解体工 2.87鉄骨工 2.79防水工 2.73上下に 0.01〜0.02 差で並びます。
⑤で使った値——専門性が積み上がることを大事にしている度合い・高い順送電線工事 4.16大工 4.00造園工 3.88内装工 3.70CADオペレーター 3.64建設機械オペレーター 3.64型枠大工 3.63電気工事士 3.62左官 3.62測量士 3.61配管工 3.60建築塗装工 3.56建築板金 3.55サッシ取付 3.55防水工 3.46とび 3.43鉄筋工 3.31鉄骨工 3.17解体工 3.15建設・土木作業員 2.97左官と同値です。すぐ上の型枠大工 3.63 とは 0.01 差なので、電気工事士を基準に数えると同率に入り、7番目になります。
⑤で使った値——電気工事士の11項目を、この職業の中だけで高い順に並べたもの専門性 3.62達成感 3.54自律性 3.42自己成長 3.33対人関係 3.25私生活との両立 3.08奉仕貢献 3.04雇用や生活の安定性 3.04社会的認知 2.96労働安全 2.96報酬 2.96この並びの1位が専門性であることが、本文の「内側で比べるといちばん上」です。

順位の数え方:同じ値には同じ順位を与えています。0.01以内の差は同率として数え、それより大きい差だけを順位として読んでいます。

このデータに含まれていないもの:年収・日給の形・労働時間・休日・現場の入り時間・実際の事故率・資格の種類や取得の難易度・独立した人の割合・求人の数・年齢構成・元請と下請の関係。「専門性」「達成感」「自己成長」「社会的認知」「私生活との両立」は、いずれも「どれだけ大事にしているか」の値で、実際の勤務の実態や評価ではありません。能力も測っていないので、「務まるかどうか」も答えられません。

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構/当サイトの取得日 2026年8月13日)