マーケティングの「やめとけ」、「社内調整」は向きなら当たる——説得は営業並み

中身を先に(5項目)

「何でも屋になるだけ、と言われた」 「成果が自分のものにならない気がする」 「作るのが好きで来たのに、社内を通す仕事ばかりだと言われた」

「マーケティング 転職」で調べると、華やかな話と地獄の話しか出てこない。その真ん中を、数値の側から見ていきます。


「マーケティングはやめとけ」の中身は、だいたい5つです

#言われていることこのデータで見えること
①未経験からは無理求人票で確かめる
②何でも屋になる向き方なら言える
③社内調整ばかり向き方なら言える
④手に職がつかない向き方なら言える
⑤クリエイティブかデータかで悩む問いの立て方が合っていない

「向き(向き方)」は、その仕事をしている人がどんな方向に興味を持っているかの数値です。表現する、調べる、といった方向を指します。条件の実態は求人票の側にあります。

② 「何でも屋になる」——毎回やり方が変わる側にいる

マーケティングの決まった手順を正確に回す向き方は、士業や管理部門・担当より低い層です。条件が毎回変わって、やり方をその都度決める側なので、「まず正解を教えてほしい」と感じるタイプとは、この向き方の低さが噛み合いにくいと思います。ただ、この振れ幅は職場でかなり変わるようです。

面談で1つ聞いてください。「運用している既存チャネルと、新しく企画する施策は、比率でいうとどのくらいですか」。同じマーケティング職でも、ここの答えは職場ごとに違います。

③ 「社内調整ばかり」——説得の向きは営業とほぼ同じ

マーケティングの「人を説得し動かすことへの向き方」は、営業とほぼ同じ、コンサルに近い水準です。作ったものを社内に通すのが仕事の一部で、予算を取り、他部署を動かし、経営に説明する。「良いものを作れば通るはず」と考えている場合、ここで消耗しやすくなります。

④ 「手に職がつかない」——手を動かす向きはITや建設より下

「今期何をしたのか」を説明できても、「これを作った」と見せられるものが無い。 そこに不足を感じる人にとっては、構造的な問題だと思います。マーケティングの「手を動かして形にすることへの向き方」は、IT・エンジニアや建設・施工管理より低い層です。

⑤ 「クリエイティブかデータかで悩む」——問いの立て方が合っていません

マーケティングは、表現することへの向き方も、調べて突き止めることへの向き方も、どちらにも寄っていません。

  • クリエイティブは表現することが、37業界で最も高い。調べる向き方はそこまでではない
  • 研究職は調べる向き方が、37業界で最も高い。表現することは真ん中あたりにとどまる

二択ではなく、どちらにも寄っていない場所です。 業界の中を見ると、そこがまた割れます。

  • Webマーケティング担当 — 表現も、調べる向き方も高い
  • マーケティング・リサーチャー — 表現は低く、人を動かす向き方が高い

「マーケティングが向いていない」と判断する前に、職種を変える余地があるかもしれません。


「やめとけ」が当たる人と、当たらない人

  • 作ることだけに集中したい人
  • 手順が決まっている仕事を、正確に回したい人
  • 手を動かして形が残らないと落ち着かない人
  • 一人で完結させたい人。人と関わる向き方はIT・エンジニアより高く出ます

クリエイティブかデータかで決めきれずに来た人には、この5つは当てはまりません。

  • 作るのも調べるのも、片方を手放したくない人
  • 予算を取り、他部署を動かすところまでを、自分の仕事だと思える人

まとめ——通すところまで、自分の仕事か

  • 「社内調整ばかり」は向きなら当たる。人を説得し動かす向き方は、営業とほぼ同じ水準
  • 「何でも屋になる」「手に職がつかない」も、向きなら当たる。決まった手順を正確に回す向き方も、手を動かす向き方も低い層
  • 「クリエイティブかデータか」は問いの立て方が合っていない。どちらにも寄っていない。業界内でも割れるので、辞める前に職種を変える余地がある

通すところまでを自分の仕事だと思えるか。「やめとけ」が正しいかどうかは、その答えが出てから考えれば足ります。

そこに答えが出たら、マーケティングの転職エージェントの選び方へ。


関連ページ


この記事の根拠

判定の元になった数値

このデータが測っているのは、その仕事をしている人の興味の向きと仕事で大事にしたいことです。年収・労働時間・年齢・求人の数は測っていません(→このサイトのデータについて)。

数値が高いほど、その方向への興味が強いことを示します。

業界平均(向き方)

業界現実的研究的芸術的社会的企業的慣習的
マーケティング3.073.433.223.443.593.09
クリエイティブ3.583.403.933.413.332.91
メーカー技術職3.613.542.553.043.083.01
営業3.022.972.583.843.573.20
コンサル2.893.192.653.493.632.69
士業2.603.262.263.863.493.50
管理部門(担当)3.092.982.473.133.223.36
IT・エンジニア3.453.422.753.153.172.93
建設・施工管理3.583.132.763.463.363.14

マーケティングの職業別

職業現実的研究的芸術的社会的企業的慣習的
Webマーケティング(ネット広告・販売促進)3.073.633.653.403.493.21
マーケティング・リサーチャー3.073.222.783.473.692.96

37業界での順位:表現することへの向き方の最高はクリエイティブ 3.93、調べて突き止めることへの向き方の最高は研究職 4.14。マーケティングは 3.22 と 3.43 で、どちらも1位との差より、自分の中のこの2つの差(0.21)のほうが小さいという位置にいます。

このデータに含まれていないもの:年収・残業時間・未経験からの採用可否・求人数。

近い業界の出し方:上の表の6つの向き方を業界どうしで見比べ、離れ方が小さい順に並べたものです。

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)