経理の「やめとけ」、「地味」は向きなら当たる——表現する向きは37業界で下位

中身を先に(5項目)

「AIに置き換わる、と何度も書いてある」 「地味で、感謝もされない仕事だと言われた」 「潰しが効かないから早く出たほうがいい、と言われた」

転職サイトに登録だけして、そのまま数ヶ月放置している。動けないのは、言われていることのどれが自分に当たるのか分からないからだと思います。


「経理・人事・総務はやめとけ」の中身は、だいたい5つです

#言われていることこのデータで見えること
①AIに置き換わるこれは、この先の話です
②年収が上がらない求人票で確かめる
③地味で、評価されない向き方なら言える
④潰しが効かない近い業界なら挙げられる
⑤昇進すれば変わる職種による。経理は上がり方が小さい

「向き(向き方)」は、いまその仕事に就いている人の興味がどこへ向いているかです。ここでは、表現することや手順を回すことにどれだけ向いているかを数値で見ています。①のAIはこの先の話で、②の年収は求人票の側です。

③ 「地味で、評価されない」——表現する向きは37業界で下位

表現することへの向き方は、管理部門では担当も課長級も低い側です。比較した37業界の中では、課長級が下から4番目、担当も下位3分の1に入ります。見せるための形が、そもそも用意されていない。

これは性格の良し悪しではなく、この仕事に就いている人の興味の向きの話です。 様式・規程・前例が決まっていて、独自の見せ方を作る場面が、仕事の中にほとんど無い。「評価されない」と感じる理由は、努力や上司より仕事の形の側にあるのかもしれません。

④ 「潰しが効かない」——向きがいちばん近いのは一般事務

管理部門(担当)にいちばん近いのは一般事務・オフィスワークです。次が食品製造、その次が公務員(行政)、4番目に社内SEとビルメンテナンス・施設管理が同じ近さで並びます。一般事務と重なるのは、「決まった仕組みを決まった手順で確実に回す」という側です。 どちらの業界も、いちばん高く出ているのが「決まった手順を正確に回すこと」です。

これは、37業界の中では近い部類です。ここで近いのは向き方のほうです。実際に移れるかは、求人と経験しだいで、このデータの外です。

⑤ 「昇進すれば変わる」——職種によります

人と関わる向き方が、担当から課長級でどう動くか。人事と総務は、はっきり上がります。人事課長にいたっては、医療・介護・保育の業界平均と並ぶ水準に達します。

ところが経理は、上がり方が人事・総務の半分ほどにとどまります。人を動かす向き方も、人事課長とは大きく離れます。「経理でも課長になれば人を動かす仕事になる」は、数値の上では起きにくい。

見方を変えると、経理を選んだ理由が「範囲を限定して正確に回したいから」なら、経理課長の向き方も、担当のときと同じ方向を向いています。「このままだと変化が無い」と感じているなら、数値の上では、経理の中の差は小さく出ます。人事・総務とのあいだの差のほうが、大きくなります。


「やめとけ」が当たる人と、当たらない人

  • 自分の見せ方を作りたい人
  • 手を動かした結果が形に残らないと、物足りない人。成果物は書類と数字になります
  • 調べて突き止めることが動機の中心の人。その向き方は担当も課長も高くなく、分析より締め切りが優先されます
  • 経理にいて、変化を待っている人

経理と、人事・総務を分けて見ている人には、この5つは当たりません。

  • 手順どおりに、狂いなく回し切ることに手応えを感じる人
  • 締め切りの前に、ミスなく終えていたい人
  • 割り込みが少ないほうが力を出せる人(特に経理)

まとめ——出るのは会社か、経理という職種か

  • 「地味で評価されない」は向きなら当たる。表現への向き方が37業界でも下位
  • 「潰しが効かない」は、近い業界なら挙げられる。いちばん近いのは一般事務・オフィスワークで、37業界の中でも近い部類。実際に移れるかは求人と経験しだいで、このデータの外
  • 「昇進すれば変わる」は職種による。人と関わる向き方は、人事と総務がはっきり上がるのに対し、経理は上がり方が半分ほど

出るべきなのが会社なのか、経理という職種なのか。放置したままの登録を動かすとしたら、決めるのはそこ一点で、「やめとけ」が正しいかどうかではないと思います。

どちらかが決まったら、経理・人事・総務の転職エージェントの選び方へ。


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この記事の根拠

判定の元になった数値

このデータが測っているのは、その仕事をしている人の興味の向きと仕事で大事にしたいことです。年収・労働時間・年齢・求人の数は測っていません(→このサイトのデータについて)。

数値が高いほど、その方向への興味が強いことを示します。

業界平均(向き方)

業界現実的研究的芸術的社会的企業的慣習的
管理部門(担当)3.092.982.473.133.223.36
管理部門(課長級)3.253.122.323.733.783.58
一般事務・オフィスワーク3.022.692.483.352.923.40
食品製造3.493.022.623.182.933.33
公務員(行政)3.113.242.443.583.103.46
社内SE3.473.312.603.223.103.19
金融3.063.422.343.593.423.19
士業2.603.262.263.863.493.50
ビルメンテナンス・施設管理3.372.812.303.302.823.37
警察・消防・自衛隊3.433.042.183.753.133.47
マーケティング3.073.433.223.443.593.09
医療・介護・保育3.072.942.594.112.933.18
リハビリ・治療3.313.522.694.203.073.12

職業別(担当・課長級)

職業現実的研究的芸術的社会的企業的慣習的
経理事務2.892.702.172.783.023.23
人事事務3.023.002.493.273.243.39
総務事務3.363.252.743.333.413.44
経理課長2.863.002.173.103.313.72
人事課長3.153.272.464.124.043.27
総務課長3.733.092.333.974.003.76

37業界での位置:表現することへの向き方は、課長級 2.32 が下から4番目(下から順に 警察・消防・自衛隊 2.18/士業 2.26/ビルメンテナンス・施設管理 2.30/管理部門(課長級)2.32)、担当 2.47 は下から12番目です。課長級の、人を説得し動かす向き方 3.78 と 決まった手順を回す向き方 3.58 は、どちらも37業界の最高値。

近い業界の出し方:上の表の6つの向き方を業界どうしで見比べ、離れ方が小さい順に並べたものです。管理部門(担当)に最も近いのが一般事務・オフィスワーク、次が食品製造、その次が公務員(行政)、4番目に社内SEとビルメンテナンス・施設管理が同じ近さで並びます。金融は、そのどれよりも遠い位置にあります。

このデータに含まれていないもの:年収・自動化による影響・求人数・残業時間。

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)