このサイトの記事に出てくる数値は、すべて同じ1つのデータから来ています。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」(日本版O-NET)です。
何のデータか
約500の職業について、実際にその仕事をしている人に聞いた調査結果です。
測っているのは、仕事の実態ではなく「その仕事をしている人が、自分の仕事をどう捉えているか」です。
質問は「あなた自身のスキル」ではなく「あなたの職業で求められるスキル」を聞く形式で、その平均を職業ごとにまとめています。作成元の労働政策研究・研修機構は、これを「自己職業イメージ」の調査だと説明しています。
1つの職業につき、回答者は20〜60人ほどです。
このサイトが知りたいのも、そこです。 仕事が自分に合うかを考えるとき効くのは、制度上の実態より「その仕事は、やっている人にどう感じられているか」だからです。
このサイトで使っているのは、そのうち2種類です。
① 向き方——どんな方向に興味を持っているか
| 領域 | このサイトでの言い方 |
|---|---|
| 現実的(Realistic) | 手を動かして形にする |
| 研究的(Investigative) | 調べて突き止める |
| 芸術的(Artistic) | 表現する・独自の形を作る |
| 社会的(Social) | 人と関わる |
| 企業的(Enterprising) | 人を説得し、動かす |
| 慣習的(Conventional) | 決まった手順を正確に回す |
数値が高いほど、その方向への向き方が強いことを示します。
記事の中では、主に右の言い方を使っています。どちらも同じものを指します。 数値そのものは変えていません。
② 仕事価値観——何を大事にしているか
11項目あり、記事では上位3項目を使っています。専門性・達成感・自己成長・自律性・良好な対人関係・労働安全衛生・私生活との両立・雇用や生活の安定性などです。
記事での言い方と、正式名
| 記事での言い方 | 正式名 |
|---|---|
| 満足の置きどころ/満足の中身/満足の中心 | 仕事価値観11項目 |
| 満足の1位/満足の上位3 | 仕事価値観11項目の中での順位 |
| 人と関わる量 | 職業興味の「社会的」=人と関わる向き方 |
どれも同じものを指します。
「満足」と呼んでいますが、その職業に就いている人が何に満足しているかを測ったものではありません。 何を大事にしているか、です。「人と関わる量」も、実際に人と接する時間の長さを測ったものではありません。
測っていないこと
このデータには、次のものが入っていません。
| 入っていないもの | だから、答えられないこと |
|---|---|
| 能力・スキル・適性 | 「その仕事ができるか」「実際に務まるか」 |
| 年収 | 「この業界は稼げるか」 |
| 労働時間・休日 | 「残業はどれくらいか」「休めるか」 |
| 求人数 | 「転職しやすいか」「募集があるか」 |
| 年齢構成 | 「何歳まで働けるか」 |
| 将来性 | 「この仕事は無くなるか」「AIに置き換わるか」 |
| 企業ごとの実態 | 「A社とB社のどちらがいいか」 |
転職を考えるときに気になることの、かなりの部分がここに入ります。
記事で数値を示しているのは、この表に載っていないもの——興味の向きと、仕事で大事にしていること——だけです。
答えているのは、その仕事に「残っている人」です
job tag の調査に答えているのは、いまその職業に就いている人です。合わずに辞めた人、続かなかった人は、この数値に入っていません。
だから「いまその仕事をしている人と関心の向きが近い」は言えても、「だから続けられる」までは言えません。 辞めた人がどういう関心の向きだったかは、このデータからは分かりません。
数値が高く出た業界について、「この業界に残っている人は、こういう関心の向きだった」と読むのが、いちばん正確です。
なぜこのデータを使うのか
① 公的機関が調査したもので、誰でも同じものを確認できる
このサイトが独自に集めたアンケートではありません。出典を辿れば、同じ数値に到達できます。
② 職業をまたいで、同じ物差しで比べられる
同じ調査の同じ項目なので、37業界を横に並べられます。
③ 体感ではなく、実際にその仕事をしている人の回答である
「営業は押しが強い人が向いている」のような話は、たいてい誰かの体感です。このデータは、実際にその仕事をしている人がどう答えたかの集計です。
業界の切り方
job tag に「業界」という単位はありません。職業単位のデータです。
このサイトでは、職業をまとめて37の業界を作っています。
| 業界 | 収録職業数 | 業界 | 収録職業数 | |
|---|---|---|---|---|
| IT・エンジニア | 9 | 公務員(行政) | 6 | |
| 社内SE | 3 | 警察・消防・自衛隊 | 8 | |
| コンサル | 4 | 医師・歯科医師 | 6 | |
| 建設・施工管理 | 4(平均は施工管理2職業) | リハビリ・治療 | 6 | |
| 営業 | 7 | 臨床検査・医療技術 | 6 | |
| マーケティング | 2 | 福祉・相談支援 | 18 | |
| 管理部門(担当) | 3 | ホテル・観光・ブライダル | 11 | |
| 管理部門(課長級) | 3 | 美容・理容 | 7 | |
| 士業 | 3 | 鉄道・航空・海運 | 11 | |
| 医療・介護・保育 | 6 | 建設技能・職人 | 20 | |
| 物流・ドライバー | 2 | 製造技能(金属加工) | 11 | |
| メーカー技術職 | 12 | 組立・生産ライン | 8 | |
| クリエイティブ | 12(価値観の平均は11職業) | 食品製造 | 15 | |
| 金融 | 8 | 化学・素材・日用品製造 | 16 | |
| 販売・小売 | 10 | 研究職 | 7 | |
| 飲食 | 11(価値観の平均は10職業) | マスコミ・放送・出版 | 9 | |
| 教育 | 11 | 一般事務・オフィスワーク | 11 | |
| 農林水産 | 9 | |||
| ビルメンテナンス・施設管理 | 16 | |||
| 法律・会計(弁護士・会計士) | 10 |
括弧つきのものは、収録した職業の一部だけで平均を出しています。建設は設計と施工管理で向き方がはっきり割れるため、6領域も価値観も施工管理2職業だけで出しています(設計職の数値は記事の中に載せています)。クリエイティブと飲食は、テクニカルライターとソムリエの仕事価値観が空欄です。価値観11項目の平均からだけ、その職業を外しています。6領域は12職業・11職業のまま、全職業で平均しています。
業界の数値は、そこに含めた職業の単純平均です。重み付けはしていません。
これは「その業界で働く人の平均」ではありません
重み付けをしていないということは、就業者数の多い職業も少ない職業も、1票ずつ数えているということです。コンサルは4職業、福祉・相談支援は18職業を、それぞれ「1つの業界」として平均しています。
つまり出ている数値は「その業界で働く人の平均」ではなく、「その業界に分類した職業名の平均」です。
実際にその業界で働いている人の分布とは、ずれます。職業名ごとの数値はデータのダウンロードで、320職業すべてを見られます。業界の平均より、自分に近い職業名の数値のほうが当てになります。
原則として、重複しないように切っています
1つの職業を2つの業界に入れると、両方の平均が歪みます。次のように分けました。
- 保険営業・銀行渉外担当は営業に入れ、金融には入れていない
- 保育士は医療・介護・保育に入れ、教育には入れていない
例外が1つだけあります。「システムエンジニア(基盤システム)」は、IT・エンジニアと社内SEの両方に入れています。サーバーやネットワークの基盤を作る仕事は、受託開発の側にも、社内の情報システム部門の側にも、同じ職種名で存在するためです。どちらか一方に寄せると、寄せなかった側の業界像が実態から離れます。
そのため、IT・エンジニア9職業と社内SE3職業を足すと12になりますが、実際の職業数は11です。
各記事の「この記事の根拠」に、含めた職業を全部書いています。
一部のページ(職業別に見る)は、業界に均す前の職業1つの値をそのまま出しています。job tag は1職業あたり20名以上を収録の条件に、標準誤差0.51以下を目標として職業ごとの平均値を公表しているので、職業単位の値はそのまま読めます。ただし、職業をさらに年代・性別・地域で割ることはしていません——作成元が「適さない」としているのは、その細分化のことです。
図の読み方 — 「凹凸」と「レーダー」は別のものです
6つの棒が中央線から上下に伸びる図は、業界別の向き・不向き一覧と、SNSで共有したときのカード画像に出ています。
この棒が表しているのは、その業界の6領域の値そのものではありません。表しているのは、その業界自身の6領域の平均から、どれだけ上下に振れているかです。
- 上に伸びている=その業界の中で、相対的に高い領域
- 下に伸びている=その業界の中で、相対的に低い領域
- 中央線=その業界自身の6領域の平均
棒の高さは、業界ごとに正規化してあります。つまり業界をまたいで棒の高さを比べることはできません。 比べられるのは形だけです。
なぜ絶対値ではなく凹凸なのか
37業界の値は 2.18〜4.20 の範囲に固まっています。絶対値をそのまま棒にすると、どの業界もほとんど同じ形になり、差が見えません。
もう1つ、こちらのほうが本質的な理由があります。診断が業界を選ぶときに使っているのは相関です。相関は、6つの値をそれぞれ自分の平均からの上下に直してから(これを中心化と言います)、形が似ているかを比べます。つまり診断が実際に見ているのは、値の大きさではなく凹凸の形です。図と診断で、見ているものを揃えてあります。
レーダー図とは別のものです
診断結果のページには、6角形のレーダー図も出しています。こちらは絶対値で、中心が 2.00、外周が 4.50 です。同じページに出ている2つの図は、違うものを描いています。
| 何を描いているか | 業界どうしで比べられるか | |
|---|---|---|
| 凹凸(棒) | その業界自身の平均からの振れ | 形だけ。高さは比べられません |
| レーダー(6角形) | 6領域の値そのもの | 比べられます |
この図が答えないこと
上に伸びている領域が「得意」という意味ではありません。 このサイトが使っている数値は、上に書いたとおりその職業に就いている人の興味の向きと、仕事で大事にしたいことであって、能力でもスキルでも成果でもありません。
「この業界に向いている」を図から読み取ることもできません。図が言えるのは「この業界は、6つの領域のうちここが相対的に高い」までです。
業界どうしの「近さ」の出し方
記事の中で「いちばん近い業界は◯◯」という書き方をしています。
これは、6つの向き方の値をそのまま使って、業界どうしの離れ方を出したものです。
- 重み付けはしていません。 6領域を対等に扱っています
- 各記事の表に出ている数値から、そのまま再現できます
近いほど、その仕事をしている人の興味の方向が似ています。
「転職しやすい」という意味ではありません。 資格・経験・求人の有無は、このデータには入っていません。
近さは、順位を表す数字です
元になっている調査は、1つの職業につき20〜60人ほどの回答です。job tag は回答のばらつきを公表していないので、このサイトでは誤差を正確に出せません。 それでも、この回答数で小数点以下の差を語れないことは言えます。
つまり 0.33 と 0.34 は、同じ意味だと考えてください。
この近さが言えるのは「どれが近いか」の順番までです。各記事の「この記事の根拠」に細かい数値を載せていますが、順位として読めば足ります。
職業ページの「6領域の形が近い職業」も同じ計算ですが、母集団は業界平均に入る318職業で、近さの数値は出さず順番だけを載せています。
37業界の地図
トップと業界のページにある地図は、6つの向き方を2つの軸に縮めて、37業界を1枚に置いたものです(主成分分析という方法です)。
- 横は、右へ行くほど人と関わる・表現する・人を動かす向きが強い側、左はものや手順に向く側です
- 縦は、上へ行くほど表現する・手を動かす・調べる向きが強い側、下は人や手順に向く側です
- 2つの軸で表せるのは、元の6つの情報のおよそ7割です。地図の上の近さはおおよそで、「いちばん近い業界」は縮める前の6つの値で数えています
朱の点がそのページの業界、番号の付いた紺の点が近い3業界です。地図の上でも、転職のしやすさは表していません。
これは、個人の測定結果ではありません
数値は、業界と職種の傾向です。あなた個人を測ったものではありません。
だから、このサイトでは次のような書き方をしていません。
- ❌ 「あなたは◯◯型です」
- ❌ 「あなたはこの業界に向いています」
代わりに、こう書いています。
- ⭕ 「◯◯な人は、この業界と噛み合います」
- ⭕ 「◯◯が動機の中心にある人は、消耗しやすくなります」
条件形にしているのは、断定できないからです。
なお、業界の中の幅は、業界どうしの差より大きいことがあります。金融では、職種によって「調べて突き止める向き方」が大きく割れ、37業界の平均どうしの幅を上回ります。つまり、業界平均だけを見て「自分に合う/合わない」を決めると、外すことがあります。 職種で割った記事は /fit/[業界]/ にあります。
数値がいつのものか
使っているのは ver.7.00(最終更新 2026年3月17日)です。このファイルを取得したのは2026年8月13日で、それ以降は差し替えていません。
job tag のデータは更新されます。更新があった場合、最上級の表現(「37業界で最も高い」など)は、そのままでは成立しなくなる可能性があります。
そのため各記事では、最上級を書くときに比較の分母(37業界なのか、その業界の何職種なのか)を本文に明記しています。
出典
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00 (最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)
このデータは二次利用が認められています。出典表示の条件に従い、数値を使っているページには、この出典をそのまま記載しています(各記事の「この記事の根拠」と、診断の結果画面)。
利用規約が求める4点は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ファイル名 | 簡易版数値系ダウンロードデータ |
| バージョン番号 | ver.7.00 |
| ダウンロードした日 | 2026年8月13日 |
| URL | https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download |
個別のページに書いている出典は、この4点のうちファイル名・バージョン番号・URLの3つです。ダウンロードした日はこのページにまとめました——同じ日に取得した1つのファイルを、サイト全体で使っているためです。途中で別のバージョンを混ぜてはいません。
当サイトの数値はデータのダウンロードからCSVとJSONで持って行けます。引用するときの出典表記の例です。そのまま使えます。
出典:シゴトミル「業界別の向き・不向き一覧」(https://tekishoku-compass.com/matrix/)/原データ:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download 2026年8月13日取得/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)
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