このサイトのデータについて——何を測っていて、何を測っていないか

このサイトの記事に出てくる数値は、すべて同じ1つのデータから来ています。

**厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」(日本版O-NET)**です。

このページでは、そのデータが何で、何を測っていないのかを書きます。


何のデータか

約500の職業について、実際にその仕事をしている人に聞いた調査結果です。

このサイトで使っているのは、そのうち2種類です。

① 職業興味(RIASEC)——どんな方向に興味を持っているか

6つの領域それぞれに、数値が付いています。

領域このサイトでの言い方
現実的(Realistic)手を動かして形にする
研究的(Investigative)調べて突き止める
芸術的(Artistic)表現する・独自の形を作る
社会的(Social)人と関わる
企業的(Enterprising)人を説得し、動かす
慣習的(Conventional)決まった手順を正確に回す

数値が高いほど、その方向への向き方が強いことを示します。

専門用語のままだと読みにくいので、記事の中では右の言い方を使っています。 数値そのものは変えていません。

② 仕事価値観——何を大事にしているか

11項目あり、記事では上位3項目を使っています。専門性・達成感・自己成長・自律性・良好な対人関係・労働安全衛生・私生活との両立・雇用や生活の安定性などです。


なぜこのデータを使うのか

理由は3つです。

① 公的機関が調査したもので、誰でも同じものを確認できる

このサイトが独自に集めたアンケートではありません。 出典を辿れば、同じ数値に到達できます。

② 職業をまたいで、同じ物差しで比べられる

「IT業界に向いている人」「営業に向いている人」を別々に語ると、並べて比較できません。 物差しが業界ごとに違うからです。

同じ調査の同じ項目なので、17業界を横に並べられます。

③ 体感ではなく、実際にその仕事をしている人の回答である

「営業は押しが強い人が向いている」のような話は、たいてい誰かの体感です。 このデータは、実際にその仕事をしている人がどう答えたかの集計です。


業界の切り方

job tag に「業界」という単位はありません。 職業単位のデータです。

このサイトでは、職業をまとめて17の業界を作っています。

業界収録職業数
IT・エンジニア9
社内SE3
コンサル4
建設・施工管理4(うち業界平均は施工管理2職業)
営業7
マーケティング2
管理部門(担当)3
管理部門(課長級)3
士業3
医療・介護・保育6
物流・ドライバー2
メーカー技術職12
クリエイティブ12
金融8
販売・小売10
飲食11
教育11

業界の数値は、そこに含めた職業の単純平均です。重み付けはしていません。

建設・施工管理だけ、扱いが違います。 業界の数値は施工管理2職業の平均で、設計職は含めていません。設計と施工管理で向き方がはっきり割れるためです(設計職の数値は記事の中に載せています)。


業界どうしの「距離」の計算

記事の中で「いちばん近い業界は◯◯(距離 0.51)」という書き方をしています。

これは、6つの領域の値をそのままユークリッド距離で計算したものです。

  • 重み付けはしていません。 6領域を対等に扱っています
  • 各記事の表に出ている数値から、そのまま再現できます

距離が近いほど、その仕事をしている人の興味の方向が似ているということです。

「転職しやすい」という意味ではありません。 資格・経験・求人の有無は、このデータには入っていません。


★ 測っていないこと

ここがいちばん重要です。

このデータには、次のものが入っていません。

入っていないものだから、答えられないこと
★ 能力・スキル・適性「その仕事ができるか」「実際に務まるか」
年収「この業界は稼げるか」
労働時間・休日「残業はどれくらいか」「休めるか」
求人数「転職しやすいか」「募集があるか」
年齢構成「何歳まで働けるか」
将来性「この仕事は無くなるか」「AIに置き換わるか」
企業ごとの実態「A社とB社のどちらがいいか」

転職を考えるときに気になることの、かなりの部分がここに入ります。

このサイトでは、それらを「答えられない」と書いています。 特に「◯◯はやめとけ」の記事では、冒頭で先に宣言しています。

答えられないことを答えられないと書かないと、答えられる部分の話も信用できなくなるからです。


★ これは、個人の測定結果ではありません

もう1つ、はっきりさせておきたいことがあります。

数値は、業界と職種の傾向です。 あなた個人を測ったものではありません。

だから、このサイトでは次のような書き方をしていません。

  • ❌ 「あなたは◯◯型です」
  • ❌ 「あなたはこの業界に向いています」

代わりに、こう書いています。

  • ⭕ 「◯◯な人は、この業界と噛み合います」
  • ⭕ 「◯◯が動機の中心にある人は、消耗しやすくなります」

条件形にしているのは、断定できないからです。


数値がいつのものか

使っているのは ver.7.00(最終更新 2026年2月10日)です。

このバージョンは、記事の「この記事の根拠」にも毎回書いています。

job tag のデータは更新されます。 更新があった場合、最上級の表現(「17業界で最も高い」など)は、そのままでは成立しなくなる可能性があります。

実際、このサイトでは11業界から17業界に増やしたとき、4つの領域で「最も高い業界」が入れ替わりました。 そのため各記事では、最上級を書くときに比較の分母(17業界なのか、その業界の何職種なのか)を本文に明記しています。


出典

厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00 (最終更新 2026年2月10日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)

このデータは二次利用が認められています。 出典表示の条件に従い、数値を使っているページには、この出典をそのまま記載しています(各記事の「この記事の根拠」と、診断の結果画面)。

なお、job tag の設問文そのものは複製が認められていません。 そのため診断の12問は、こちらで自作したものです。job tag の職業興味検査そのものではありません。


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