Webマーケティングに向いてる人、「稼ぎたい」が逆——報酬の重みは下から2番目

「自分の仕事をどう見ているか」を聞いた調査(厚生労働省 job tag)の値です。読み方

この記事の内容(3項目)

数字が読める人が向いている、と書いてある。 流行に敏感で、センスのある人だ、とも。 未経験でも手に職がつく、と勧められることも多い。

読み比べても、判断する材料にならない。

言われている中身は、5つに分かれます。


「Webマーケティングに向いてる人」の中身——専門性の重みは、11項目で最も高い

①②の「向き方」で数えているのは、いまこの仕事をしている人の関心が6つの領域のどれに向いているかで、センスの有無や数字への強さではありません。

#言われていることこのデータで見えること
数字を見るのが好きな人向き方なら言える
センスがあって、流行に敏感な人向き方なら言える
未経験からでも、手に職がつく求人票で確かめる
稼ぎたい人同じ業界の2職業の中では逆に出ます
細かい管理が苦手でも、感覚でやれる人もう一方の職業よりは上に出ます

比べている相手は、マーケティングに分類した2つの職業です。Webマーケティングと、マーケティング・リサーチャー。この業界に収録されているのは、この2つだけです。

調べることと、見せ方を考えること。どちらか片方だけを動機にして入る人には、もう片方が毎日残ります。手を動かして形にすることに手応えを置いている人は、この職業の並びから離れます。待遇を判断の一番上に置いている人も、同じくずれます。数字を同じ形式で並べ直す作業を雑務だと感じるかどうかが、実は最初の分かれ目です。

① 数字を見るのが好きな人——調べる向きは、6つの中で2番目

この向き方は、もう一方の職業よりはっきり上にあります。

言われていることと、並びは合っています。ただし、1番に来るのは②の側でした。

② センスがある人——表現する向きは、6つの中で最も高い

測っているのは、独自の形を作る方向に関心が向いているかどうかだけです。

その表現する向き方は、この職業の6つの向き方の中で最も高く出ています。もう一方の職業とは、6つの向き方のうちここが最も大きく開きました。

①の調べて突き止める向き方との差は、ごくわずかです。上位2つは、ほとんど並んでいます。

つまり①と②は、どちらかを選ぶ話ではありませんでした。この職業に残っている人の関心は、両方に同じ高さで向いています。

なお、いちばん低いのは手を動かして形にする向き方でした。上に来るのは、作ることではなく、考えることと見せ方のほうです。

③ 手に職がつく——成長の重みは、11項目で上から3番目

求人の数も、選考の通り方も、未経験を採るかどうかも、求人票に書いてあります。何が身につくかは、働いている人に聞くと形が見えます。

この調査が返してくるのは、何を大事にしているかの並びです。専門性が積み上がることを大事にしている度合いは、この職業の満足の置きどころの中で最も高く出ています。できることが増えていくことも、上から3番目です。

「積み上がる」と「積み上がったものが持ち出せる」は、別の話です。

④ 稼ぎたい人——安定の重みも、もう一方の職業より下

年収も、単価も、求人票の給与の帯に書いてあります。

ここで見えるのは、報酬を重く見ている度合いの位置です。この職業の満足の置きどころの中で、下から2番目に来ます。しかも、もう一方の職業より下でした。

雇用や生活の安定性も、同じくもう一方の職業より下です。満足の置きどころ11のうち、もう一方の職業を下回るのはこの2つだけ——条件の側だけが、きれいに下に落ちています。

報酬も、雇用や生活の安定性も、重く見ている度合いの値です。いくら受け取っているかは、求人票の給与の帯の側にあります。

待遇を判断の一番上に置いてこの職業を選ぶと、周りの重心とずれます。稼げないという意味ではありません。

⑤ 感覚でやれる人——手順を回す向きは、もう一方の職業より上

もう一方の職業のほうが手順の側だろう、という当て方は、この2職業では逆になりました。

ただし、この職業の6つの向き方の中では下から2番目です。上端は、表現する向き方のほうです。

6つの向き方は、まとめて1つの仕事の形になっています。数字を同じ形式で並べ直す作業を雑務だと感じるかどうかのほうが、①と②が高いことより先に来ます。


興味の向き——マーケティングの2職業の中では、手を動かすが1位

手を動かす
1位(同率2)
調べて突き止める
1位
表現する
1位
人と関わる
2位
人を動かす
2位
決まった手順を正確に回す
1位

これは同じ業界の職業の中での順位です。ごくわずかな差は同率として数えています。

満足の置きどころ——いちばん高いのは専門性

1位
専門性
2位
自律性
3位
自己成長

これは、その職業に就いている人が何を大事にしているかです。

まとめ——「稼ぎたい」が逆、調べる向きと表現する向きはほぼ並ぶ

  • 「数字を見るのが好きな人」は、向き方なら言える。調べて突き止める向き方は、この職業の6つの向き方で上から2番目
  • 「センスがあって、流行に敏感な人」も言える。表現する向き方は6つの向き方で最も高く、①との差はごくわずか。上位2つは選ぶものではなく、両方
  • 「未経験からでも手に職がつく」は、求人票で確かめる。ここで見えるのは、専門性を大事にしている度合いが満足の置きどころで最も高いことです
  • 「稼ぎたい人」は逆を向く。報酬は満足の置きどころの下から2番目で、もう一方の職業より下。雇用や生活の安定性も同じ
  • 「感覚でやれる人」は、もう一方の職業より上に出る。決まった手順を正確に回す向き方は、この職業の6つの向き方の中では下から2番目

5つのうち、①と②は同じ1つの話でした。決めるべきなのは、数字とセンスのどちらが自分に向いているかではありません。条件の側を軸の一番上に置くかどうか、そこです。

Webマーケティングを含む2職業の業界で、その軸を面談でどう出すかは、マーケティングの転職エージェントの選び方へ。


この記事の根拠

数値の内訳をひらく

比べている相手:マーケティングに分類した2職業(Webマーケティング(ネット広告・販売促進)・マーケティング・リサーチャー)。収録されているのは2職業だけなので、業界の中の位置は「もう一方の職業より上/下」の形になります。「6つの向き方の中で」「11項目の中で」は、Webマーケティング1職業の中での、領域どうし・項目どうしの順位です。

職業興味(6つの向き方)

領域Webマーケティングマーケティング・リサーチャー
表現する(芸術的)3.652.78
調べて突き止める(研究的)3.633.22
人を説得し、動かす(企業的)3.493.69
人と関わる(社会的)3.403.47
決まった手順を正確に回す(慣習的)3.212.96
手を動かして形にする(現実的)3.073.07
項目回答の平均が高い順(左から)
Webマーケティングの6つの向き方を高い順に並べたもの表現する 3.65調べて突き止める 3.63人を説得し動かす 3.49人と関わる 3.40決まった手順を正確に回す 3.21手を動かして形にする 3.07上位2つの差は 0.02 で、順位はついても 0.05 未満です。

2職業で最も大きく開いた領域:表現するの 0.87 です。現実的は同値、社会的の差は 0.07 でした。

仕事価値観(11項目)

項目Webマーケティングマーケティング・リサーチャー
専門性3.593.31
自律性3.473.17
自己成長3.413.03
労働安全3.373.10
達成感3.313.00
私生活との両立3.243.00
良好な対人関係3.203.10
雇用や生活の安定性3.123.21
社会的認知・地位3.003.00
報酬2.963.10
社会や人の役に立つこと2.802.79

もう一方の職業を下回る2項目:雇用や生活の安定性と報酬です。社会的認知・地位は同値、社会や人の役に立つことは 0.01 差で同率として数えています。残る7項目は、いずれもWebマーケティングのほうが上でした。

職業内の順位:11項目を高い順に並べると、専門性が1番目、自己成長が3番目、報酬が10番目(下から2番目、その下は社会や人の役に立つこと)です。

順位の数え方:同じ値には同じ順位を与えています。0.01以内の差は同率として数え、それより大きい差だけを順位として読んでいます。

このデータに含まれていないもの:年収・単価・求人の数・応募倍率・選考の通り方・必要な資格や経験・身につくスキルやその持ち出しやすさ・労働時間・休日・雇用の形・広告媒体やツールの移り変わり・年齢構成・企業ごとの違い。「報酬」「雇用や生活の安定性」「労働安全」「私生活との両立」は、いずれも「どれだけ大事にしているか」の値で、実際の金額や勤務の実態ではありません。能力・スキルも測っていないので、「務まるかどうか」もこのデータでは答えられません。

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「job tag」簡易版数値系ダウンロードデータ ver.7.00(最終更新 2026年3月17日/制作・著作:独立行政法人 労働政策研究・研修機構/当サイトの取得日 2026年8月13日)